4一般的なオシロスコープ周波数特性例まず必要な入力チャネル数を検討します。複雑なデバイスになるほど、その動作や性能を評価するにあたり、多チャネルの同時測定が必要になります。トラブル解析や動作検証では、複数チャネルを同時に測定することで測定作業の効率が格段に向上します。そのような場面に備えて、チャネル数に余裕のあるモデルを選んでおくことがポイントです。周波数帯域は、入力信号に含まれる周波数成分をどこまで測定できるかを示すもので、オシロスコープの性能を判断する上で最も重要な項目の1つです。周波数帯域は、一定電圧の振幅の正弦波を入力した状態で、-3 dB(約30%)減衰するポイントの周波数で表示されます。Attention! 周波数帯域が広い(高い)ほど、高速な信号を測定できますが、導入コストも上昇します。測定対象信号の様子を正しく把握することが重要です。 ● 組み合わせるプローブの周波数帯域とのバランスも重要です。一般に1GHz以上の周波数帯域での測定を行うためには、標準添付プローブではなく、アクティブプローブを組み合わせる必要があります。 ● 幅広く使用されるパッシブプローブや、メカトロ分野で使用される高電圧差動プローブ、電流プローブなどの周波数帯域は数100 MHz程度のものが多く、この場合に組み合わせるオシロスコープは200 MHz~500 MHz程度の周波数帯域が適切と言えます。 ● いざという時のために、チャネル数が多めのモデルを選びましょう。2台のオシロスコープを連結して多チャネルで測定できる製品だと、なお安心です。 ● 周波数帯域は測定対象信号、使用するプローブの帯域を確認し、いたずらに高帯域で高額な機種を選定しないことが大切です。POINT 01 0 dB-3 dB減衰量(dB)周波数帯域周波数(Hz)POINT01必要なチャネル数と適切な周波数帯域を備えていること
元のページ ../index.html#4