電力計校正ソフトウェア

校正ソフトウェアは、当社の交流電力校正器LS3300 またはプレシジョンDC キャリブレータ2560Aを使って、電力計(WT シリーズ)を自動で校正するソフトウェアです。
あらかじめ校正ポイントを記述したCSV 形式のファイルを読み込み、校正ポイントに合わせた基準信号を出力するようにLS3300 または2560A をコントロールします。 また、下記の本ソフトウェアでコントロールできる機器の場合、校正ポイントに合わせて校正対象機器のレンジをリモートで設定し、測定値を自動で読み込みます。校正結果はCSV形式ファイルに保存し、成績表を作成することができます。

*: 校正対象がWT100 シリーズ、WT200 シリーズ、WT300 シリーズ、WT300E シリーズ以外の場合、測定条件設定、測定値の読み込みは自動では行えません。

校正対象機種

1.本ソフトウェアでコントロールできる機器

シリーズ 単相/三相 形名
WT300E 単相モデル
三相モデル
WT310E、WT310EH
WT332E、WT333E
WT300 単相モデル
三相モデル
WT310、WT310HC
WT332、WT333
WT200 単相モデル
三相モデル
WT210(760401)*2
WT230(760502、760503)*2
WT200 単相モデル WT200(253421)*2
WT100 単相モデル WT110(253401) *1,*2WT110E(253451)*1,*2
WT130 三相モデル WT130(253502、253503)

*1: ファームウェアバージョン1.11 以降のモデル
*2: IEEE488.2 1987 規格に対応したモード(488.2 モード) でコントロール可能

2.本ソフトウェアでコントロールできない機器

  • 上記以外の当社電力計
  • 当社以外の電力計

校正対象機器の測定条件の設定や、測定値の読み取りを手動で行う必要があります。

機器構成

校正作業の自動化
校正内容によって、機器構成が変わります。

●:対応、-:対応なし

校正機能 LS3300 2560A
交流 電圧
電流 60A
120A ●2台
180A ●3台
電力 単相2線 ●:60A
●:120A 2台
●:180A 3台
単相3線 ● 2台
三相3線 ● 2台
三相4線 ● 3台
直流 電圧
電流
電力 ● 2台

機能仕様

項目 内容
校正機能 電圧 / 電流のレベル / 位相の指定による単層 / 三相の電力出力を行う
直流 電圧 レンジ レベルに応じて自動選択
レベル -1200.0 V ~ 1200.0 V (2560A)
電流 レンジ レベルに応じて自動選択
レベル -12.0 A ~ 36.0 A (2560A)
電力 レンジ レベルに応じて自動選択
電圧レベル -1200.0 V ~ 1200.0 V (2560A)
電流レベル -12.0 A ~ 36.0 A (2560A)
交流 電圧 レンジ レベルに応じて自動選択
レベル 0.0 V ~ 1200.0 V (LS3300)
周波数 40.0 Hz ~ 1200.0 Hz (LS3300)
電流 レンジ レベルに応じて自動選択
レベル 0.0 A ~ 180.0 A (LS3300)
周波数 40.0 Hz ~ 1200.0 Hz (LS3300)
EXT 0.0 V ~ 6.0000 V (LS3300)
電力 レンジ レベルに応じて自動選択
電圧レベル 0.0 V ~ 1200.0 V (LS3300)
電流レベル 0.0 A ~ 60.0 A (LS3300)
位相 -180.000 ~ +359.999°
力率 遅れ / 進み-1.0 ~ 1.0
周波数 40.0 Hz ~ 1200.0 Hz (LS3300)
リファレンス機器
直流 電圧・電流 2560A 1 台
電力 2560A 2 台
交流 電圧・電流 LS3300 1 台
2 台(120A までの場合)
3 台(180A までの場合)
電力 LS3300 1 台 (単相の場合)
2 台 (単相 120 A までの場合)
3 台 (単相 180 A までの場合)
2 台 (単相 3 線式、三相 3 線式の場合)
3 台 (三相 4 線式の場合)
校正対象機器 WT310E、WT310EH、WT332E、WT333E、WT310、WT310HC、
WT332、WT333、760401(WT210)、760502(WT230)、760503(WT230)、
253401(WT110)、25345(WT110E)、253421(WT200)、253502(WT130)、 253503(WT130)
リモート通信インタフェース・プロトコル
リファレンス機器 GPIB、USB/USB-TMC、ETHERNET/VXI-11
校正対象機器 GPIB、USB/USB-TMC、ETHERNET/VXI-11、RS-232C
その他機能
校正対象機器のセットアップ保存・復元 校正対象機器のセットアップデータの保存と復元機能
校正ポイントスクリプト管理 校正ポイントリストの一覧表示、内容表示、選択
校正結果管理 校正結果の一覧表示、概要表示
ディレクトリ生成 対象機器セットアップ、校正ポイントスクリプト管理、校正結果管理それぞれのディレクトリを生成
動作環境
OS Windows 8.1、Windows 10、Windows 11
言語 英語、日本語
.NET Framework 4.8(校正ソフトウェアに付属)
YKMUSB ドライバ Windows8.1, Windows10(デバイスガード無効): 1.0.4.2
Windows10(デバイスガード有効), Windows11: 2.0.0.0
TMCTL ライブラリ 7.0.0.0
ファイル形式
校正定義ファイル CSV 形式ファイル(カンマ区切り)
校正結果ファイル CSV 形式ファイル(カンマ区切り)

1.校正作業の自動化
校正作業自動化によりマニュアル校正から大幅な時間短縮が可能です。
例:WT310E 校正ポイント 交流52点の場合

校正作業の自動化

2. 良否判定機能
校正値の良否判定は、しきい値の設定により 「Pass(表示なし)、Warning、Fail」の3段階で行います。

  • 表示なし(Pass):許容範囲に対する誤差の比率がしきい値以下
  • Warning:許容範囲に対する誤差の比率がしきい値以上
  • Fail:許容範囲に対する誤差の比率が100%以上

校正作業の自動化

3. 校正定義ファイル
対応するWTシリーズは形名別サンプルを提供します。
また、校正ポイントは校正定義ファイルとして任意に作成することができます。

良否判定機能

4. 任意ポイント校正機能
校正ポイントの中から任意のポイントだけを校正することが可能です。

任意ポイント校正機能

5. ウィザード機能
校正手順や機器接続方法は画面に操作説明や接続図を表示します。

ウィザード機能

6. 校正結果のファイル保存
校正結果はCSV形式のファイルで保存、さらに成績表の作成・印刷が可能です。(成績表を作成するExcelマクロファイルを提供します。)

校正結果のファイル保存

7. 設定値の復元機能
自動校正を行う場合は校正対象機器の測定レンジなどの測定条件を自動で変更するため、校正前に校正対象機器の設定を保存しておき、自動校正終了後に復元します。

設定値の復元機能

8. 2ヶ国語言語対応(日本語、英語)

2ヶ国語言語対応

バージョン 詳細 更新日
1.02 以下の仕様を変更・追加しました。
  • 校正画面にエレメントの列を追加
  • 保存画面でファイル名に使えない文字列のまま校正結果を保存する際に確認ダイアログが表示される様に変更
  • オプション画面でファイル名の確認ダイアログの表示・非表示を切り替える項目を追加
以下の不具合を修正しました。
  • 手順選択画面、校正画面それぞれの表の列幅がレジュームされない不具合を修正。
  • 校正画面で複相出力を行うと校正されるエレメントに関係なく総和の電力が発生値として表示される不具合を修正。
  • 接続画面でシリアル番号にファイル名に使えない文字を記入すると電力計校正ソフトウェアがハングアップする不具合を修正。
2022.09.05
1.01.001 WT310、WT310HC、WT310E、WT310EH電力計の交流校正のみ可能な校正定義ファイルサンプルを追加。
  • WT310_AC_Sample
  • WT310HC_AC_Sample
  • WT310E_AC_Sample
  • WT310EH_AC_Sample
2019.04.01

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