DL950 アクイジション Application Programming Interface

本ソフトウェア(DL950ACQAPI.dll) は、DL950 シリーズのアクイジションにおける、波形データ取得のためのAPI(Application Programming Interface) を提供するものです。

API概要

APIは,ダイナミックリンクライブラリ(DLL:Dynamic Link Library)として提供されます。
お客様作成のアプリケーションと一緒に本DLLをリンクすることで,APIを利用できます。
本APIでは提供されるアクイジションは、フリーランモードおよびトリガモードの2種類に対応しています。
本APIでは複数のDL950への接続は可能ですが、DL950の複数台同期運転(/C50 オプション)には対応していません。

(1)フリーランモード
波形の取り込みを開始してから停止するまでデータ取得を続けたい場合に使用します。
フリーランモードによる波形の取り込み中は、DL950 本体でのZoom 波形表示はできません。

  • フリーランによる波形の取り込みの仕様
    最大転送レート320MB/S(10MS/s × 16ch):10Gbit Ethernet 接続時
    最大転送レート6.4MB/S(200kS/s × 16ch):1Gbit Ethernet/USB 接続時
    最大波形取り込み時間 10日間(※本APIで動作保証する最大時間になります)

(2)トリガモード
トリガによる波形取り込みを実施する場合に使用します。
本APIを使用したトリガモードには、PCとDL950が同期をとりながら波形取り込みを行う同期モードと、DL950がPCとは非同期に取り込みを行う非同期モードの2種類のモードがあります。
なお、本APIでは以下の機能には対応していません。

  • ロールによる波形取り込み(※DL950本体はロールによる波形取り込みは可能ですが、ロールによる波形取り込み中に本APIでの波形取得には対応していません)
  • DL950のトリガモードがNシングル
  • DualCaptureによる波形取り込み
  • リアルタイム記録(SSD 記録、フラッシュアクイジション)(/ST1、/ST2 オプション)
  • メモリレコーダモード
     
  • トリガによる波形の取り込みの仕様
    最大波形取り込み時間 10 日間(※本API で動作保証する最大時間になります)
    10GbpsEthernet を用いた高速転送モードが有効な場合、メモリー結合の制限により設定可能な最大レコード長は以下のようになります。
    メモリー結合の詳細については、「DL950 スコープコーダスタートガイド(IM DL950-03JA)」の付録をご覧ください。
    標準モデル:250M
    /M1 モデル:1G
    /M2 モデル:2G

 

機能

本ソフトウェアを利用して,以下の機能を実現できます。詳細機能につきましては,ユーサーズマニュアルをご参考ください。

  • API の初期化
  • 測定器への接続と切断
  • 各種パラメータ設定
  • 波形データの取得

 

ソフトウェア構成

本ソフトウェアは以下のパッケージ構成からなります。

  • DL950ACQAPI ユーサーズマニュアル
  • API 利用関連ファイル(下表)
ファイル名 内容
DL950ACQAPI.dll ACQAPI 本体
DL950ACQAPI64.dll ACQAPI 本体 64bit 版
DL950ACQAPI.lib ACQAPI インポートライブラリ (C++ のみ)
DL950ACQAPI.h 関数プロトタイプ宣言のヘッダーファイル(C++ のみ)
DL950ACQAPINet.dll .NET 版フリーランAPI ライブラリ
tmctl.dll 通信用ライブラリ
tmctl64.dll 通信用ライブラリ 64bit 版

 

対応製品

DL950(ファームウェアバージョン1.20以降)
※USBで動作させるには、別途専用 USBドライバ(YTUSB)が必要です。

 

システム条件

PC本体

Windows10(32bit、64bit)の日本語版または英語版が動作するPC
なお、本ソフトウェアでフリーランによる波形の取り込みを行う場合、指定されたバッファーにデータを保存します。
詳細はユーサーズマニュアルをご確認ください。

開発環境

Visual Studio 2017 以降 .NET Framework 4.7 以降

ユーザプログラムを実行する場合の推奨環境について

10Gbit Ethernet 通信利用時

  • CPU
    デスクトップPC
    Intel Core i7-1165G7 以上 / 4 コア(8 スレッド)以上 / 4.7GHz 以上
  • メモリー
    16GB 以上
  • SSD
    512GB 以上(M.2 スロットSSD 推奨、読み書き性能3GB/s 以上)

1Gbit Ethernet/USB 通信利用時

  • CPU
    Intel Core i5-10210U 以上 / 4 コア(8 スレッド)以上 / 4.2GHz 以上
  • メモリー
    8GB 以上
  • SSD
    256GB 以上(読み書き性能400MB/s 以上)
日付 バージョン 内容
2024/2/26 1.1.0.1 軽微な不具合の修正
2022/6/17 1.1.0.0 トリガモードを追加
2021/12/17 1.0.2.0 リリース

製品紹介

使い方

    概要:

    DL950は、高速データロガー「スコープコーダ」シリーズの最新モデルです。
    8つのスロットをもつモジュラー型データロガーで、20種類以上のさまざまなモジュールを組み合わせて電気信号だけでなく、温度、振動、加速度、ひずみなどの物理現象やCAN/CAN FDなどの車載シリアルバスデータも多チャネルで同時に捉え、解析することができます。

    この動画では、DL950が持つ複数の保存ストレージの特長とデータ収録のための設定方法についてご紹介いたします。

    【目次】
    0:00 この動画の概要
    0:19 特長的な機能
    1:05 設定で考慮すべき4つのポイント
    2:00 4つのデータ記録方法と特長
    4:39 便利な機能

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