高速データアクイジションユニット「SL2000」を開発・発売

2025年5月28日

横河計測株式会社

横河計測 高速データアクイジションユニット「SL2000」を開発・発売

~自動車、メカトロニクス、パワーエレクトロニクス分野における評価・耐久試験の多様なニーズに対応し、開発効率の向上を支援~

 

横河計測株式会社(本社:東京都八王子市、代表取締役社長:鈴木 俊之)は、高速サンプリングと解析機能を備え、より幅広いデータロギング機能を評価・試験用途に提供する 高速データアクイジションユニット「SL2000」 を開発し、本日発売しますのでお知らせします。「SL2000」は、当社のスコープコーダシリーズの一製品で、ミックスド・シグナル・オシロスコープとデータレコーダの機能を兼ね備えたモジュール式プラットフォームです。高速な信号の過渡現象と長期的なトレンドの両方を捉えるよう設計されており、研究開発、検証、トラブルシューティングなどの用途に適しています。
 「SL2000」は、用途に応じて従来機種であるスコープコーダ「DL950」と組み合わせて使用することも可能で、柔軟な多チャネル測定を提供します。スコープコーダシリーズは高精度メカトロニクスおよび電力市場に対して多面的かつ包括的なソリューションを提供し、技術革新や新たな応用分野の発展に貢献します。

高速データアクイジションユニット「SL2000」

高速データアクイジションユニット「SL2000」

開発の背景
スコープコーダ「DL950」を発売した2021年以降、電気自動車(EV)、再生可能エネルギー、産業機械では技術が大きく進化しました。これらの分野の開発段階では、複数のパラメータを同時に測定する必要があるだけでなく、新製品の開発・設計期間の短縮も求められており、多くのパラメータを短時間で測定することが開発者の課題となっています。たとえば、産業機械やEV向けのモーター開発においては、製品の動作確認や改良のために耐久試験が不可欠です。このような試験は長時間にわたって実施され、高い信頼性と高速サンプリング性能を備えた測定器が求められています。

製品の特長
1. 高速サンプルと多チャネル計測を両立し、長時間計測のニーズに貢献
「SL2000」は、長時間にわたる多チャネル測定を行いながら、瞬時に変化する波形を詳細に解析できるデュアルキャプチャ機能を備え、最大200MS/sのサンプルレートで長時間の耐久試験に対応します。
 統合計測ソフトウェアプラットフォーム「IS8000」を使用することで、耐久試験に必要な長時間計測と、製品設計・評価業務の効率化を支援します。また、耐久試験で求められる過酷な環境下でのノイズ耐性についても、絶縁計測技術により実現できます。

2. 多種多様な機器の同時計測で製品設計・評価の業務効率向上を支援
「SL2000」は最大8スロット(最大32チャネル)を備え、20種類以上の入力モジュールから選択して搭載可能です。これにより、電気信号、センサーによる機械的性能パラメータや車載シリアルバス信号の解析など、さまざまな測定が可能です。
また、測定チャネル数を増やす必要がある場合は、最大5台の「SL2000」および「DL950」ユニットを同期させることができます。


【 主な市場 】
•    電気自動車、鉄道、航空機などの輸送機器市場
•    電力、再生可能エネルギー、インバータ、パワーデバイス、データセンターなどパワーエレクトロニクス市場
•    産業用ロボット、産業用モーターなどのメカトロニクス市場
 

【 用 途 】
•    自動車・二輪車の部品や完成車の耐久試験・信頼性試験
•    電力、エネルギー分野における異常発生時の現象を正確に捉え、特異点を確認する試験
•    メカトロニクスにおける、温度や振動など比較的変化の遅い機械信号と高速制御信号の同時評価
 

本文中で使用されている会社名、団体名、商品名、サービス名およびロゴ等は、横河計測株式会社、各社および各団体の登録商標または商標です。

本件に関するお問い合わせ

関連製品とソリューション

高速データアクイジションユニットSL2000

SL2000は、 組み込みシステム向け絶縁オシロスコープです。システムラックに搭載可能です。
多チャネル計測、パソコンからの制御およびデータ記録に最適です。
DL950とSL2000を最大5台連結して同期させることが可能です。

Precision Making

トップ