AC/DCスプリットコア電流センサー「CT1000S」を開発・発売

2024年6月6日

横河計測株式会社

横河計測 AC/DCスプリットコア電流センサー「CT1000S」を開発・発売

~自動車向けなど広帯域、大電流測定が必要なアプリケーションを支援~

 

横河計測株式会社(本社:東京都八王子市 代表取締役社長:鈴木 俊之)は、AC/DCスプリットコア電流センサー「CT1000S」を本日発売しますのでお知らせします。本製品は、既存の貫通型電流センサーにクランプタイプの測定の手軽さを分割可能なセンサーコア※で実現しました。10kHz以上の測定でも優れたCMRR(同相電圧除去比)と周波数特性により、広帯域、大電流測定を必要とするアプリケーションに理想的なソリューションを提供します。

AC/DCスプリットコア電流センサー「CT1000S」

開発の背景
近年、あらゆる業界でエネルギー効率の重要性が高まっており、とくに電気自動車、鉄道、再生可能エネルギーなどの大電流アプリケーションにおいては、より正確な電力測定が求められています。当社の既存の高精度大電流センサーCTシリーズは、パワーアナライザなどの測定器と組み合わせ、複数チャネルでのAC/DC大電流測定により電力効率改善に貢献しています。従来製品は、試験対象への取り付けや取り外しの際に、被測定対象を物理的に切断する必要がありました。今回開発した「CT1000S」は、分割可能なセンサーコア形状を採用することで、被測定対象の物理的切断を無くし、より手軽かつ高精度な広帯域、大電流測定を実現します。

製品の特長
1. 広帯域、大電流測定の実現
業界でもトップクラスの最大AC/DC 1000AおよびDCから300kHzまでの多彩な測定が可能になります。優れたCMRRと周波数特性の直線性により、高周波測定や電流レベルが劇的に変化する広いダイナミックレンジを必要とするアプリケーションでも正確な電流測定が保証され、電磁ノイズに対する高い耐性により測定値への影響を最小限に抑えます。

2. 電力計および波形測定器との組み合わせが可能
「CT1000S」は、インバータのキャリア周波数成分の測定やリアクトル損失の評価など広帯域と大電流の測定が必要な場合に、当社のパワーアナライザや波形測定器のどちらにも組み合わせることができます。
組み合わせ例:

  • スコープコーダ「DL950」:数kHzの測定が必要となる基本波周波数成分やキャリア周波数成分に適しています。
  • プレシジョンパワーアナライザ「WT5000」:世界最高クラスの確度により電力を高精度に測定します。トルク、エンコーダ出力を用いたモーター評価機能により、最大4モーターの同時評価を実現します。

3. ユーザビリティの向上 
電流センサー自体が開放型になっており、ケーブルの切断が不要なため、取り付けや取り外しが容易になり、作業を効率的に行うことができます。
また、ねじ止めによる電流センサー本体の固定や、ケーブルの軸位置固定、ロック機構により、安定した測定を実現し、再現性を向上します。ケーブルの長さは、使用環境に応じて、3m、5m、10mから選択可能です。

※    センサーコア:電流検出のための磁性体

【 主な市場 】

  • xEV、再生可能エネルギー、鉄道、船舶等

【 用 途 】

  • インバータ・モーターの評価試験
  • xEVの開発評価
  • 鉄道、船舶等の大電流駆動機器の開発評価

 

本文中で使用されている会社名、団体名、商品名、サービス名およびロゴ等は、横河計測株式会社、各社および各団体の登録商標または商標です。

 

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