OTDR: 光ファイバーの双⽅向測定

光を光ファイバーの中に入射すると、一部の光は光ファイバーの中で光の進行方向とは反対側へ散乱します。この光を後方散乱光と呼びます。光ファイバーはそれぞれ、独自の後方散乱光の値(レベル)を持っています。後方散乱光レベルの違うファイバー同士の接続点の損失は、測定方向によって値が異なるため、正しい損失測定を行うためには、双方向からの測定が必要になります。

融着接続損失3dB

例えば、後方散乱光レベルが-60dBのファイバーと-55dBのファイバーが3dBの損失で融着接続されているファイバーの測定では、

1A端からOTDR測定すると、-60dBの後方散乱光レベルでまっすぐ進み、接続点で3dBの損失分下がります。ですが、接続点の向こうは、後方散乱光レベルが-55dBと、手前の-60dBに比べ+5dB高くなり、表示される後方散乱光レベルは、接続損失と後方散乱光レベルの差分で2dB高くなります。つまり、イベント1の損失は-2dBとなり、一見光が増幅しているように見えます。

イベントの損失

2今度は逆にB端からOTDRで測定を行うと、-55dBの後方散乱光レベルでまっすぐ進み、接続点で3dBの損失分下がりますが、接続点の向こうは、後方散乱光レベルが-60dBのため、さらに5dB下がり、差引8dB下がることになります。実際には3dBのイベント1の損失は8dBと表示されます。

従って、双方向から測定した値の平均が正しい損失値となります。

A端から測定イベント1の損失: -2dB

B端から測定イベント1の損失:  8dB

-2dB + 8dB/ 2 = 3dB

双方向からの損失を平均化することで、後方散乱光の値が差し引きされ、イベント1の損失だけが浮き出てくることになります。

AQ7280AQ1210では、[波形解析][2波形合成]で双方向測定の解析ができます。

OTDR: 光ファイバーの双方向測定

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