高電圧・広帯域差動プローブ「PBDH0400シリーズ」を開発・発売

2024年11月8日

横河計測株式会社

横河計測 高電圧・広帯域差動プローブ「PBDH0400シリーズ」を開発・発売

~自動車向けをはじめとする次世代パワーエレクトロニクスの開発効率向上を支援~

 

横河計測株式会社(本社:東京都八王子市 代表取締役社長:鈴木 俊之)は、最大入力電圧2000V、周波数帯域400MHzの差動プローブ 「PBDH0400シリーズ」 を開発し、本日発売しますのでお知らせします。新製品は、高速化する次世代パワーデバイス開発の測定要求に応え、持続可能な社会の実現に貢献します。

 

差動プローブ PBDH0400シリーズ

差動プローブ「PBDH0400シリーズ」 
(写真は、差動プローブ「702921」)

開発の背景
近年、脱炭素社会の実現に向け、交通分野向けのモーター、インバータ装置、および太陽光発電装置などクリーンエネルギー関連の製品に対して、さらなる省電力化が求められています。とくにシリコンカーバイド(SiC)を活用する次世代パワーデバイスの実用化、量産化が進む中、これらデバイスを使用するパワーエレクトロニクス業界からの高電圧でより速い信号計測および高精度な計測への要求が高まっています。これらの計測ではアース接続されていない電位からの測定が求められ、通常のプローブではなく差動プローブが必要となります。
当社はこれらのニーズに対応し、高電圧・高速信号が計測可能な高周波数帯域の差動プローブを開発、プローブラインアップを拡充しました。社会の省電力化を支えることで、脱炭素社会の実現に貢献します。

製品の特長
「PBDH0400シリーズ」の第一弾として、このたび2機種(最大電圧入力2000Vの「702922」と1000Vの「702921」)を発売します。主な特長は以下のとおりです。

1. 高電圧・広帯域の計測に対応
「PBDH0400シリーズ」は、電気自動車や再生可能エネルギー用途で求められる1000V以上の高電圧と広い周波数帯域での計測に対応し、高速に変化する信号の正確な波形観測が可能です。とくに、次世代インバータ装置の開発者にとっては、スイッチング信号などの高速な信号の微細な変化を正確に観測できるメリットがあります。加えて、優れた耐ノイズ特性をもつことから、波形のオーバーシュートやリンギングなど、これまでは隠れて見えなかった、予期しない問題を引き起こす現象を検出することができます。

2. 自動電源供給・減衰比設定
YOKOGAWA独自のインタフェースを備えており、当社のオシロスコープと接続した場合、外部電源装置からの電源供給が不要で、コストや設置スペースを節約できます。またプローブ減衰比設定がインタフェースを通じて自動設定されるため、接続直後に測定を開始することができます。当社の12ビットのミックスドシグナルオシロスコープ「DLM5000HD」や「DLM3000HD」と組み合わせることで、高電圧・広帯域・高分解能の波形観測が可能となります。


【 主な市場 】
•    カーエレクトロニクス市場
•    電子デバイス、インバータ装置、発電装置などパワーエレクトロニクス市場
•    家電、空調機器などエレクトロニクス市場
•    産業用機器などのメカトロニクス市場
 

【 用 途 】
•    電気自動車のインバータの高速スイッチング信号の高精度な評価
•    シリコンカーバイド(SiC)や窒化ガリウム(GaN)を活用したパワーエレクトロニクスにおける電力解析、動作確認
•    電気、電子回路の設計・評価
•    高効率モーター、ロボット、センサーなどの産業機器の分析とテスト
 

本文中で使用されている会社名、団体名、商品名、サービス名およびロゴ等は、横河計測株式会社、各社および各団体の登録商標または商標です。
 

本件に関するお問い合わせ

関連製品とソリューション

高電圧差動プローブ PBDH0400 702921

400MHz、500:1/50:1、差動入力電圧:±1000V(DC+ACpeak)(500:1)、電源:プローブI/F
販売単位:1
価格 ¥400,000 (税抜)

高電圧差動プローブ PBDH0400 702922

400MHz、1000:1/100:1、差動入力電圧:±2000V(DC+ACpeak)(1000:1)、電源:プローブI/F
販売単位:1
価格 ¥500,000 (税抜)

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