ガスセンシングなどの環境計測や医療などに使われる中赤外域を幅広くカバーします。
+13 dBmから ‐60 dBmまでの広いレベルにわたるスペクトルの一括測定が可能です。
3.39 µm HeNe Laser の測定例
内蔵されたダブルパスモノクロメータは、高い近傍ダイナミックレンジ特性と広い測定ダイナミックレンジ特性を持ち、中赤外帯で発振するICLやQCLなどのレーザースペクトル全体の可視化およびレーザーパラメータの特性化が可能です。
4.3 µm DFB-ICLの測定例
測定感度に応じて自動的に作動する高性能チョッパーを内蔵しています。これにより、測定器内の赤外放射の影響を低減し、中赤外光スペクトル測定時に背景雑音の影響を低減します。
高性能チョッパーが動作するNORM/CHOP、MID/CHOP、HIGH1~3/CHOPの測定感度設定を用いることで、状況に応じて高速測定から低雑音の測定まで対応可能です。
様々なパルス幅や繰返し周波数をもつパルス光の測定が可能です。
アドバンスドパルス光測定モードによるICL測定例
(パルス光の繰返し周波数:1 kHz)
近・中赤外域波長には、水蒸気や二酸化炭素の影響により強い光吸収が見られる波長領域が存在し、測定の妨げとなる場合があります。AQ6377Eは、背面に設けた給排気口よりモノクロメータ内部に窒素などのパージガスを連続的に供給することで、光吸収が測定へ及ぼす影響を低減できます。
パージ機構の効果(パージガス供給時間:約10分)
モノクロメータでは原理上、入射光の整数倍の高次回折光が発生します。AQ6377Eは内蔵の高次回折光カットフィルタにより、測定波長より短い波長の入射光を抑圧し高次回折光の影響を低減します。
光入力部にフリースペース構造を採用しています。この構造により、シングルモードファイバだけではなくマルチモードファイバの測定が可能です。このフリースペース構造は、入力部に光ファイバを用いた構造に比べ、光コネクタの抜き挿しによる測定値の変化が小さく再現性に優れています。正確で、安定した測定を実現できます。
波長校正用の基準光源を標準で内蔵しています。波長校正・光軸調整のメンテナンスはワンボタンで実行可能です。
内蔵の基準光源(ガスセル)を用いて校正します。
移動時などの振動や衝撃によるモノクロメータ内部の光軸ズレを自動調整します。
アプリケーション(APP)モードは多用途なAQ6370シリーズを測定対象デバイス(DUT)専用の測定器に変身させます。
APPモードは、測定条件設定から解析結果出力に至るまでお客様をナビゲートするDUT 固有のユーザーインタフェースを提供します。
お客様はAQ6377Eの様々な設定を意識することなく使用することができます。
アプリの基本動作
AQ6377Eには、WDMテスト、DFB-LDテスト、FP-LDテストなどのいくつかの基本的なアプリがプリインストールされています。
また、AQ6377EのウェブサイトからダウンロードしたアプリをAQ6370シリーズに追加して使用することもできます。
APPメニュー画面
複数スペクトラムの同時表示、差分演算などのトレース間演算機能、最大・最小値記憶(Max/Min hold)などを装備。
代表的な解析機能を標準搭載しています。
プログラム機能を使用して、複数の解析を自動的に実行することができます。
外部コントローラによる自動テストシステム構築をサポートします。
周囲環境の変化や移動時受ける振動や衝撃は光学系に少なからず悪影響を与え性能劣化の原因となります。 AQ6377Eには、短時間で光軸ずれや波長ずれを補正して高い光学性能を維持する機能が搭載されています。
AQ6377Eは、内蔵の波長基準光源(オプション)あるいは外部光源により、アライメントおよび波長校正が行えます。
内蔵波長基準光源や外部光源を用いて波長校正を行い波長ずれを自動補正します。
内蔵波長基準光源あるいは外部光源を使用して、移動時などの振動や衝撃による光軸ずれを自動補正します。