2023年6月19日
横河計測株式会社
横河計測 高性能光スペクトラムアナライザ「AQ6370E」発売
横河計測株式会社(本社:東京都八王子市 社長:鈴木 俊之)は、光通信用レーザー、光トランシーバ、光増幅器など、幅広い部品の光特性評価に使用する光スペクトラムアナライザ「AQ6370E」を開発、2023年6月26日に発売しますのでお知らせします。本製品は、光スペクトラムアナライザ「AQ6370D」の後継機種で、産業界、大学、研究機関のお客様の研究・開発や生産ラインでの測定作業効率の向上を支援する新機能を搭載しました。
本製品は、国際展示会である、LASER World of PHOTONICS(ドイツ、6月27日~30日)とCOMNEXT(日本、6月28~30日)に出展します。
光スペクトラムアナライザ「AQ6370E」
開発の背景
光スペクトラムアナライザ「AQ6370E」は、当社がこの分野で培ってきた40年以上にわたる技術やノウハウをもとに、光通信機器や装置の開発や生産ラインにおいて、高精度で操作性に優れた測定器へのニーズが高まっていることに対応して開発したものです。この背景には、クラウドサービスや5G通信など、大容量かつ高速な光通信ネットワークを必要とする情報通信サービスの利用が拡大し、大容量の光通信ネットワークを支える次世代光デバイスや光部品の開発が進んでいることが挙げられます。これらの光特性や品質を評価するためには、光波長成分を分解し、波長特性を測定する高精度な光スペクトラムアナライザが必要です。
現行機種の光スペクトラムアナライザ「AQ6370D」は、2014年の発売以来、これらの光デバイスや光部品の開発や生産ラインの両方で広く使用されてきました。今回当社は、お客様の測定作業効率のさらなる向上を支援するため、現行機種の機能を強化した「AQ6370E」を開発しました。
製品の特長
新機能であるHCDR(広近傍ダイナミックレンジ※)モードは、単一縦モードレーザーをより広い近傍ダイナミックレンジで測定できる機能で、レーザーや光デバイスの研究・開発において、より高精度の特性評価を可能にします。
さらに、レーザーのSMSR(サイドモード抑圧比)の測定時間を短縮できるモードや、APP(アプリケーション)モードを追加しました。APPモードは、測定条件設定から解析結果出力までの一連の操作をナビゲートする、測定対象デバイス固有のテストアプリを提供します。光スペクトラムアナライザを使い慣れないお客様でも容易に使いこなすことができます。
また、大型液晶タッチパネルを採用したことで、より簡単に、より直感的に操作できるようになりました。
※近傍ダイナミックレンジとは、被測定光のピーク光と近接したスペクトル(サイドモード)を分離し測定する性能
なお、「AQ6370E」は、2023年6月末までにCEマークを取得する予定です。
【 主な市場 】
通信事業者、光通信装置メーカ、光通信部品メーカの開発部門および製品評価担当部門
大学、研究機関
【 用 途 】
光通信向けレーザー、光トランシーバ、光アンプ等の光部品の開発・製造における特性試験および製品評価
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YOKOGAWAの光スペクトラムアナライザは、高速で高性能な分散分光方式の光スペクトラムアナライザです。
可視から中赤外(350nm~5500nm)までの波長帯域をカバーする8種類の製品ラインアップを揃え、光ファイバー通信、バイオメディカル、環境計測など幅広いアプリケーションの光スペクトル測定ニーズにお応えします。
光通信の波長に最適化されたAQ6370Dを高性能化した最新モデル