概要
電源からモーターに電気エネルギーが伝達されるまでには、昇圧回路、平滑化処理、スイッチングなど様々な処理が⾏われます。開発やトラブルシューティングの場⾯では、これら各段階で電圧や電流波形を多チャネルで確認する必要があります。
ポイント
多チャネルでインバータ内部のゲート・ドレイン・ソース信号やモーター制御信号を同時測定可能。
信号が十分に立ち上がらない・下がりきらない現象を捕捉するRuntトリガなど、豊富なトリガで異常を捕捉。
トリガがかかった波形を自動で最大100,000個保存。後から遡って表示できます。全画面を重ね描きして異常データを抜き出すことや、条件を設定して波形を検索することが可能です。抽出した波形データに対し、カーソル測定や演算などができます。
特長
4CHモデル:
アナログ4+ロジック32(最大)
8CHモデル:
アナログ8+ロジック32(最大)
高電圧のインバータ出力にも対応。高電圧差動プローブ 701977 を利用すれば、最大5000Vrmsまでの測定が可能です。
残留ノイズが0.2mVrmsと低く、微小電圧からの測定が可能です。
最大、最小、Peak-Peak、パルス幅、周期、周波数、立ち上がり/ 立ち下り時間、デューティー比など、29種類の波形パラメータを搭載し、最大30個の波形パラメータを同時に自動測定できます。
波形パラメータの自動測定値に対して、最大、最小、平均、標準偏差、測定値数の統計値を表示します。
8チャネル同時測定例
500Mポイントのロングメモリーにより、高いサンプリングレートを保ったまま長時間の測定が可能です。
ズーム箇所を切り替えることなく異なる2か所を同時表示可能です。ある現象の「原因」と「結果」のような離れた箇所の同時拡大により、デバッグなどに威力を発揮します。
2か所ズームの表示例
2台のDLM5000(/SYNオプション付)を専用ケーブルで接続することにより、最大アナログ16チャネル、ロジック64bitの同期測定が可能です。4chモデル2台、4chモデルと8chモデルの混在でも可能で、普段は4/8chのDLM5000で解析し、チャネルが足りない場合に2台連結して多チャネルで解析する使い方ができます。
n豊富なプロープ/アクセサリ
豊富なプローブ/アクセサリをご用意、開発から検証の業務に貢献します。
差動プローブ
PBDH0500 701925
CAN FDなど高速差動信号の
波形品位確認に
周波数帯域:500 MHz
入力抵抗:1 MΩ
減衰比:50:1
差動入力電圧:±25 V(DC+ACpeak)
電源:プローブI/F
高電圧用差動プローブ
701977/701978
パワエレ、メカトロ分野の
フローティング信号測定に
周波数帯域:50 MHz / 150 MHz
入力抵抗:52 MΩ / 4.1 MΩ
減衰比:100:1,1000:1 / 50:1,500:1
差動入力電圧:
5000 Vrmsかつ7000Vpeak(701977)
±1500 V(DC+ACpeak)(701978)
電源:プローブ電源
3レンジ電流プローブ
702915/702916
待機電流から突入電流まで
1本で対応
周波数帯域:50 MHz /120 MHz
立ち上がり時間:7.0ns以下 / 2.9ns以下
入力レンジ:0.5A/5A/30A
測定可能導体径:φ5 mm以下(絶縁導体)
電源:プローブ電源
DLM5000シリーズは、DLM4000シリーズの機能・操作性を継承しつつ、タッチパネル搭載により使いやすさに磨きをかけた新設計の大画面アナログ 8ch 入力 オシロスコープです。新たに4chモデルも追加されました。2台連結同期により、最大16chの測定が可能で、高度化・高速化するパワーエレクトロニクス、カーエレクトロニクス、メカトロニクス開発に最適です。
YOKOGAWAのDLM5000HDは、最先端の4/8チャネル高分解能オシロスコープです。コンパクトな8チャネル、垂直軸分解能12ビットのオシロスコープで、複雑な高速波形を高分解能で観測・解析でき、微細なノイズやリンギングなどの確認が容易に行えます。回路チェックからトラブルシューティング、高度なタイミング解析まで、幅広いアプリケーションをカバーしています。